なんとなく不調を見逃さない人間ドック

「治療よりも予防」というのが現代医学の考え方ですが、これに役立つのが人間ドックです。人間ドックのドックの由来は、この検査がスタートした頃に、取材した新聞記者が、短期的に体の悪い部分を検査する受診者の様子を見て、まるで船がドックに入って修理や点検を受けるようだと感じて紙面で使ったのが広まったのが始まりと言われています。短期的に体の検査（点検）を行うということでぴったりのニュアンスですが、このように人間ドックは健康人が短期間で検査を受けることを目的としています。最近では半日で受けられる検査施設も増えており、忙しい現代人のスタイルに合っています。

長くて1週間コースの検査もあり、自分で好きな日数を選ぶことが出来ます。人間ドックの最大の目的は、健康なうちに病気の前兆を発見することにあります。例えば、なんとなく頭が痛い、腰が痛い、胃が痛いなど、ちょっとした痛みや変化というのは日常的にあるものです。大抵の場合は我慢するか、市販薬を飲んで済ませてしまうのが普通です。

それでおさまれば良いですが、場合によっては再び同じような症状が出たり、慢性化してしまうこともあります。はっきりとした変化が感じられる症状ならばすぐにでも病院にいくべきですが、どっちつかずで何とかなっていると受診するのもためらわれます。そういう、なんとなくの不調を見逃さないためにも人間ドックは有効です。なので、ちょっと不調くらいで検査を受けても良いのかと迷わずに受診することが大切です。